1月29日「昭和基地開設の日」

1月29日は昭和基地が開設された日です。
昭和基地というのは南極にある、言ってみれば観測所ですね。
1957年から1年半ほど実施された国際地球観測年と呼ばれる
国際的な計画に参加した際に設けられたものです。

これは19世紀から数回行われた国際計画でして、
地球というものがどうなっているのか調べよう、という計画です。
この時の計画では地球を外から調べてみよう、ということで
人類初の人工衛星となるスプートニク1号が打ち上げられました。
BS,CS放送といった衛星放送では不可欠な人工衛星
初めて打ち上げられた時でもありますし、
人類が初めて地球の外に物を飛ばした時でもあるかもしれません(おそらく)

スプートニク1号はソビエト連邦(今のロシア連邦。以下、ソ連
が開発したものでして、和訳すると衛星1号。
戦時中に開発された長距離弾道ミサイルの技術を応用して打ち上げられたものです。
本来は武器として開発されていましたが、こういう観測や研究に活用されたわけですね。
(科学技術は使い方次第だなと改めた思います)
しかし、翌年の1958年にアメリカ合衆国(以下、アメリカ)は
自国初の人工衛星となるエクスプローラ1号を打ち上げました。和訳すると探検者1号となります。

まるで冷戦下に起きた有人宇宙飛行や月面着陸といった宇宙開発競争のようですけど、
これが引き金だったそうです。
ご存知の通りアメリカの開発した原爆という核兵器により
第二次世界対戦は終焉となり科学技術の脅威を
人類は目の当たりにすることになりました。
科学技術の高さすなわち国の強さ的なところがありましたし、
科学技術に対してアメリカも自負心があったわけですけど、
こういう風にソ連に先に人工衛星を打ち上げられてしまいました。
しかもエクスプローラ1号はスプートニク1号と同じ年に打ち上げ計画の
失敗を挽回する
数ヶ月足らずで急遽作った付け焼き刃のような代物なんですよ。
これはアメリカにとっちゃ相当焦る事態となりましてね。
打ち上げた年にNASAを設立して科学分野の発展の為に
教育や学問に力を注いでいったそうです。
結果的に宇宙開発競争というの、国家間で殺し合いがあったわけではないですし、
宇宙分野が急激に進歩したわけではしから
人類規模で多少なり恩恵はあったと思いますね。

この数回行われた計画によって得られた記録というのは
地球の内部や外部を解き明かしただけではなく、
地球上で起きている様々な自然現象を解き明かしたり、
はたまた、地震の仕組みや地球温暖化といった
先々に起こりうる危機を解き明かす鍵にもなりました。


昭和基地も、解き明かす鍵の一つとして役割を担っているというお話でした。